YAMATO criticism

宇宙戦艦ヤマトについて、または宇宙戦艦ヤマトを通して考える。

『進撃の巨人』が突き付けるもの

 以前『進撃の巨人』を一挙放送していて、大掃除をしながらの片手間であるが、何とかながめた。(集中して観る時間はなかった)

 残念ながら原作は未読である。

 アニメ版第1期がちょうど2199と放映時期が重なっていたが、当時『巨人(ヤツら)にはこの艦では勝てない…』と、ものすごい敗北感を感じたのを覚えている。

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自分の中の偏見について(1)

 ノーベル平和賞のニュースを見ていた娘に「性暴力って何?」と聞かれて、とっさに「身体の、子どもを作るための部分を傷つける暴力のこと」と答えた。

 

 この説明では、性暴力というものの一部分しか教えてないな、と思う。

 性暴力が単に外傷にとどまらず、人(男女問わず)の自尊心をも破壊する暴力であることを、どう説明したらいいんだろう。

 

 いやそもそも私自身が、性的経験の有無で人の価値が判断されることに納得していない。

 女性の側に限って言えば、性暴力が女性の自尊心を破壊するということは、逆に女性自身が「処女でない=汚れた」という価値観を受け入れてしまっていることになるのではないか。

  しかしだからと言って性暴力を「大したことない」などということもできない。絶対にできない。

 

 ここで思考がいつも袋小路に入る。

 人が性的価値で判断されることへの疑問。

 でも人の心は現実に傷付いている。

 

 この問題を、どう教えたらいいんだろう。

殺す側の自覚

 実は劇場でPart1映画版を観たのは、十数年前の六本木イッキ見上映が初めてだった。

 目の前に拡がるガミラスの廃墟を劇場でスクリーンいっぱいに観た時、古代進の目にはこれが遊星爆弾被爆後の故郷と重なって見えたに違いない、と思った。

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「ヤマト完結編」で知った性への憧れと怖れ

 「宇宙戦艦ヤマト完結編」の公開は小学校6年の春休みだった。 
当時から筋金入りのヤマトヲタで、アニメ誌で情報をチェックしまくっていたから、当然公開前から古代君と雪が結ばれるという情報(高橋信也氏のイメージボードも、公開前にアニメ誌に載っていた)も知っていた。 

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