YAMATO criticism

宇宙戦艦ヤマトについて、または宇宙戦艦ヤマトを通して考える。

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』~人の心を知る難しさ

 実は『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』最初絵柄で敬遠してました。
 ああまた萌え美少女系かって感じで。
 若い人が昔のアニメを絵柄で敬遠しちゃうってのと、似ているかもしれません。

 でも作品を見たらあっという間に引き込まれて、大泣きしてました

 “人の心を知る”難しさ。
 文字通りに受け取ってはいけないメッセージを理解する難しさ。
 言葉で表現されないメッセージを受け取る難しさ。

 

 遥か昔の施設勤務時代、私は、言われなくても察する、ということのできないダメ指導員でした。
 ヴァイオレットちゃんの姿に、その頃のしんどさを思い出して、見ていてハラハラして辛くなることもありました。
(知的障がいや発達障がいを持つ人にも、そういうしんどさを抱えて生きている人がいるんだなあ…と思います)

 

 今中学生の娘を見てると、友達付き合いのすさまじく繊細で複雑なことに驚きます。対面でもSNSでも、徹底的に他人の気持ちを察する、空気を読む行間を読むことが求められて、それだけで疲れはててしまう。
(そこまでやれっつーならニュータイプ覚醒か人類補完計画発動しなきゃ無理なんじゃね、とオタ母ちゃんは思う)


 そんな時代に、不器用に一つ一つ学んでいくヴァイオレットちゃんが支持される、というのは何か意味があるのかもしれません。

 

 今の仕事上、周囲には”絵本は見るけどアニメは世界名作劇場くらいしか…”という方が多いです。

 でも、そういう普段アニメを見ない方にもお勧めできる「今のアニメ」だと思います。