YAMATO criticism

宇宙戦艦ヤマトについて、または宇宙戦艦ヤマトを通して考える。

『彼方のアストラ』~自己否定という呪いを振り払う物語

 『彼方のアストラ』ヤマ友さんたちのお勧めで観てみました。配信で一気に観てから最終回に臨んだ駆け込み視聴組です。

  以後感想となりますので、先を知りたくない方は読むのを止めていただければと思います。

  ちなみに私は、原作未読でアニメが初めてでした。

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ノベライズ大好き♪【古代&雪萌え編】

宇宙戦艦ヤマト完結編・前編(岬兄悟 アニメージュ文庫)

宇宙戦艦ヤマト完結編・前編(岬兄悟 アニメージュ文庫)

 古代はユキの髪の匂いを思い出した。そして、抱きしめたときの細いが、意外にしっかりした筋肉の感じられる体の感触。

 昔引越しした時に紛失してしまったため記憶だけで書いてますが、岬兄悟氏による完結編ノベライズの一文はこんな感じだったかと思います。

 公開2年前から、逐一アニメージュで事前情報をチェックしていたにもかかわらず、私は完結編を映画館で観ていません。公開時やっと小6だった私は、親の許しと引率がなければ、映画館のある街に行くことはできませんでした。

  リアルタイム当時映画館でヤマトを見たのは『永遠に』1回のみ。ビデオもない時代ですから、私にとってのヤマトはロマンアルバムなどのムック本と小説でした。

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古代進萌え語り

ヤマトマガジンvol.3表紙

ヤマトマガジンvol.3

 ヤマトマガジン最新号きました。

 いやー。『ヤマト王子』うん。コレは確かに王子様ですな。   

 2199以降のリメイク版古代くんは、文字通り王子様だと思います。

キレイだし品があるし、繊細で、少し天然(笑)。何よりも、まっすぐに人を信じられる純粋さ。

 その心がガミラスやガトランティス、そして地球の人々の心をも動かしていくわけで、2199-2202の物語には、そんな古代進が必要だったと思います。

 

 そんな古代を私は決して嫌いじゃないし、全力で応援もするのですが、その一方で私が40年前から追いかけてきた古代とは違うとも感じています。

 それは悪いことじゃない。 違っていていいのだと思います。同じでは、リメイクする意味がありません。

 リメイクされたからといって、オリジナルが消滅するわけでもありません。

 

 では私が追いかけてきた古代進ってどんな男か。どんな存在なのか。もう本当に妄想垂れ流しです。先に謝りますすみません…。

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『進撃の巨人』が突き付けるもの

 以前『進撃の巨人』を一挙放送していて、大掃除をしながらの片手間であるが、何とかながめた。(集中して観る時間はなかった)

 残念ながら原作は未読である。

 アニメ版第1期がちょうど2199と放映時期が重なっていたが、当時『巨人(ヤツら)にはこの艦では勝てない…』と、ものすごい敗北感を感じたのを覚えている。

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自分の中の偏見について(1)

 ノーベル平和賞のニュースを見ていた娘に「性暴力って何?」と聞かれて、とっさに「身体の、子どもを作るための部分を傷つける暴力のこと」と答えた。

 

 この説明では、性暴力というものの一部分しか教えてないな、と思う。

 性暴力が単に外傷にとどまらず、人(男女問わず)の自尊心をも破壊する暴力であることを、どう説明したらいいんだろう。

 

 いやそもそも私自身が、性的経験の有無で人の価値が判断されることに納得していない。

 女性の側に限って言えば、性暴力が女性の自尊心を破壊するということは、逆に女性自身が「処女でない=汚れた」という価値観を受け入れてしまっていることになるのではないか。

  しかしだからと言って性暴力を「大したことない」などということもできない。絶対にできない。

 

 ここで思考がいつも袋小路に入る。

 人が性的価値で判断されることへの疑問。

 でも人の心は現実に傷付いている。

 

 この問題を、どう教えたらいいんだろう。