YAMATO criticism

宇宙戦艦ヤマトについて、または宇宙戦艦ヤマトを通して考える。

「敵」について考える

 いよいよ公開間近になってきました『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』

 ワタクシいつもなら参加するヤマトクルー先行上映の抽選に落ちてしまったので、まだ未見です。ちなみにネタバレまったく気にしない、事前に見られるものは極力見ちゃう派ですが、今回知人の話も聞けず情報は入ってない状態です。

 そこで未見のうちだから書けることを、今のうちにちょっと書いておきたいと思います。ヤマトの「敵」について、常々考えていることです。

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勝手に想像する宇宙戦艦ヤマト2205の女神たち

 かつて圧倒的な武力を持ちその力を背景に宇宙を支配したが、そのことを悔いて武力を捨てた星。

 リメイク版のイスカンダルは、そのような歴史を持つ星として語られます。

 これは旧作ヤマトのシャルバート星から来ているのかなあと思います。シャルバート星もかつて強大な武力を有していたものの、超兵器の数々を”王家の谷”に封印し、自衛のための戦力すら捨てることを選択した星です。

 

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作品の重さ・軽さについて

 ヤマトをリアルタイムで観ていた頃、なんでヤマトのエンディング(ED)には宇宙の映像しかないんだってのが不満でした。

 他のアニメだと、EDにはキャラの”プライベート”が垣間見えるものがありました。例えば『サイボーグ009』みたいに、たとえ戦闘服のままでも無防備に昼寝しててくれるような、ヤマトクルーのプライベート・本編にない姿が見たかったのです。

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決して英雄なんかではなく

YAMATO CREW『アクエリアスアルゴリズム』第1話

https://yamatocrew.jp/crew/info/aalgo01/2/ #yamatocrew

 

 オリジナルシリーズの『宇宙戦艦ヤマト・完結編』から『宇宙戦艦ヤマト復活篇』の間を補完する物語。ついに書籍化です。

 リメイクシリーズも応援しているけれど、やっぱりオリジナルへの想いが断ちがたい私には、本当に嬉しい作品です。

 そして私にとって嬉しかったのは、この作品において、古代進が様々な痛みや家族への想いや戸惑いを抱えた”普通の男”として描かれているそのことでした。

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宇宙戦艦ヤマトの女性論

 74年版Part1第12話『絶体絶命!オリオンの願い星・地獄星』に登場する医療班員。一見男性ですが、胸が不自然に膨らんでいます。

 実は当初この隊員は女性でした。松本零士調不美人キャラだったのを「ヤマトにブスは要らない」という西﨑プロデューサーの一言で男性に修正。しかし時間が足りず、胸が膨らんだままになってしまった。

 これは氷川竜介先生の講義で披露されたエピソードです。会場は女性の出席者も含め笑いに包まれました。でも自分は全く笑えませんでした。

 一緒に笑えればどんなにラクだろう、と思いながら。

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『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』~人の心を知る難しさ

 実は『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』最初絵柄で敬遠してました。
 ああまた萌え美少女系かって感じで。
 若い人が昔のアニメを絵柄で敬遠しちゃうってのと、似ているかもしれません。

 でも作品を見たらあっという間に引き込まれて、大泣きしてました

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『彼方のアストラ』~自己否定という呪いを振り払う物語

 『彼方のアストラ』ヤマ友さんたちのお勧めで観てみました。配信で一気に観てから最終回に臨んだ駆け込み視聴組です。

  以後感想となりますので、先を知りたくない方は読むのを止めていただければと思います。

  ちなみに私は、原作未読でアニメが初めてでした。

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